当たり前の日常を...(2002年頃、山陰本線の車内放送から)

今月はツアーの団体客の関係もあって、いすみ鉄道のキハ52系は日曜日にも運転される予定になっていた。その予定が発表されて、久々に撮りに行こうと思っていた矢先の出来事だった。
状況から推測する限り、全線運休の期間はちょっと長くなるのではないか...と思っている<変態鉄>である。

これから沿線の銀杏が色づいて、大多喜町と市原市に跨がる養老渓谷も行楽シーズンを迎えるというのに...
先の台風被害といい...苦しい状況だろうか。

今後は運輸安全委員会などの調査で事故原因の究明がなされ、その後、脱線した車輌と線路設備の復旧が行われ、安全点検の後、運転再開という流れになるかと思うのだが、1日も早い復旧を願うところ。

さて、今日の拙ブログ、久々に古い車内放送のコレクションからご紹介したい。

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【2013年5月3日8時39分】 いすみ鉄道・新田野-上総東

最後まで残った多くの僚車たちがワンマン化改造を受ける中、ボックスシートがずらり並んだ“急行型”としてのスタイルを最後まで貫き通して活躍したのは米子支社管内のキハ58系。
キハ58+キハ28 の最小単位の2両編成になっていたが、往時の急行を思わせる走りの「とっとりライナー」をはじめ、急行型として走り続ける姿、地味な存在ではあったが<変態鉄>はスゴく惹かれた車輌だった。

残念ながら記録も記憶も残っておらず。



2002年から2003年頃のある日の早朝、5時前に米子駅を出る倉吉ゆき普通列車がキハ58系編成だった。
この列車の倉吉駅に到着する直前の車内放送を。何の変哲も無い、ごくごくフツーの...
……  ……

もしかしたら、本気になって実家の“発掘調査”をすれば当時のメモ帳が出てくるかもしれない。そのときにはこの記事に追記したいと思うのだが...

でも、古い記憶も、その断片はハッキリと残っていたりするもので。

確実に覚えているのは...

2002年8月、すでに第一線を退いていた米子のキハ181系が臨時特急として“再登板”していると知って。

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【2002年8月10日】 山陰本線・折居-三保三隅

それを撮りに行ったのだった。

キハ65系化された急行「だいせん」で大阪から米子に向かったのは2002年8月9日の晩。翌10日の朝、鳥取県内に入ってから...たぶん、御来屋駅あたりだったと思うのだが、上りのローカル列車と交換した。
まだ、朝早いこともあってか、見た限り、その上り普通列車、キハ58系2両の車内には誰も乗っていないようで...

この当時、米子管内のキハ、山陰本線の列車は基本的に車掌が乗務しており。しかも、普通列車でも当たり前のようにオルゴールを鳴らして車内放送を入れていた。

となれば...

直後、改めて出直してくる形で、早朝の米子駅にやって来たのは、この年、だいぶ涼しくなってからだったと記憶している。
ただ、このときのメモが一切、残っていない。神戸三宮から日本交通の夜行高速バスでギリギリセーフで米子駅着、確か、全力疾走で当時、まだ地平駅だった米子駅のホームに駆け込んだのだった。

5時前に出発する普通列車の車内は2両で自分だけ。

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【2010年5月6日8時31分】 高山本線・婦中鵜坂-速星

当時の<変態鉄>、ほとんど写真は撮っていなかった。この日のキハの写真も残っておらず。

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【2000年頃】 山陰本線・撮影地不詳

でも、この少し前の一時期、<変態鉄>にしては珍しく何回か沿線にカメラを持って。

末恒とか宝木とか、あの辺りだったような気がするのだが、何度か通った。駅を降りて田んぼの中の旧道を歩いて行くと最後に軽いアップダウンがあって。
隣の集落に入った当たりの踏切付近で撮っていたのだった。この地点、何度か通った記憶がある。確か、その集落の名が「姫路」だったような気がするのだが...

確か駅前に小さなタクシー会社の車庫があって。タクシーで行ったこともあったし、延々歩いたこともあった。

他の撮影者に出会ったことはなかったので、マイナーな撮影地だったのだと思う。それにしても、なぜココに繰り返し通ったのか、いまでは記憶が定かでない。

さて、この車内放送。



米子を早朝5時頃に経った列車、まだ朝の通勤通学には早すぎるのか、途中駅でも乗降は殆ど無かったような。
閑散とした車内のまま、終点・倉吉。

オルゴールに続いて簡素な放送である。放送の前後にチャイムを鳴らしてくれたのも非常に嬉しいところだが、当時としては珍しいのが放送後のオルゴール。
キレイに1コーラス分流れきっている。電車用や客車用の電気式のオルゴールではなく、マイクの下に付いているゼンマイを回して鳴らすタイプなので、日常的に使われていた当時、車掌さんたちも特に意識せずに使っていたと思われ。
曲の途中から始まって途中で終わるのが常だった。

後に、自分も何度か鳴らす機会を得たが、ゼンマイの回すところの溝の長さと1コーラス分の回転量があっていないので、曲の途中でゼンマイを巻き直さないと上手く流れないはずで。
偶然の産物だったのかもしれないが、当時としては極めて珍しかったのだった。

このキハ、制御増幅器...車内放送用のマイクの調子が悪いものだったみたいでマイクのノイズが酷くて。正直言って、録った当初は残念な出来映えだと思っていた。

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【2022年10月30日12時47分】 いすみ鉄道・新田野-上総東

あれから20年、キハ58系は消え、列車のワンマン化が進み。JRに残っているキハ47系も放送装置が更新されオルゴールのないマイクになっており。

特に珍しいアナウンスでは無い分、あの頃のキハが思い出される懐かしいサウンドなのである。

……  ……

ピカピカの車体を取り戻したキハ28 2346号車の様子が気になるのである。

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【2023年8月24日10時12分】 いすみ鉄道線・国吉駅

同線の1日も早い復旧を願いつつ、近々、バスに乗って見に行きたいと思っている次第。

(※)撮影時刻は写真データのものです。したがって、実際の時刻とは多少前後します。

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