いま、気になっている車両のこと。(加悦に残るディーゼルカーたち)

あまりボランティアとか社会貢献とか、そういうことに関心がある訳でもない、そんな<変態鉄>。でも、クラウドファンディングのサイトはよく見ていて、気になるプロジェクトは(<鉄>に限らず)、少額ながら支援させてもらうようにしている。

1_Thankyou_2024-09-03_1920.png

一昨日も、1両の古典蒸機の移設保存のプロジェクトに支援...と言っても鼻で笑われてしまうような金額だが...をさせてもらった次第。
そう、昨日の記事で触れた福知山を訪れるキッカケになった件。加悦SL広場の4号機関車の移設プロジェクトである。

それが、加悦鉄道4号機関車保存会(@Kaya_steam_04)さんによる

  加悦鉄道4号蒸気機関車|解体の危機。ポッポの丘で愛される車両へ。

である。(→ こちら

古典蒸機については...というより、国鉄制形式を含めて蒸気機関車にとことん疎い<変態鉄>、この4号機関車についてはクラファンのページの紹介文を参照していただきたいと願う次第。
この、加悦のSL広場、駅舎、給水塔なども残っていて、非常に素晴らしい保存施設だったが、車両そのものを含めて設備の老朽化や担当職員の高齢化から、維持が困難になったとして2020年に閉園となっており。
現地に残された車両たちについては「1年程度保存先を探した後、解体処分」と報じられ。ただ、既に閉園から4年だが、いまだ解体の情報は無く。
たぶん、関係者のご厚意とご努力で解体を待っていただいている段階なのか...と。

でも、この加悦に残された車両の中で、<変態鉄>が一番気になっている車両は、いまだ“嫁ぎ先”が決まっておらず、いつ重機の餌食になってもおかしくない情勢なのである。
もし、<変態鉄>が大金持ちだったら...、どこかに土地を買って移設したいと思うのだが、残念ながら安月給の会社員にできることなど...
……  ……

このプロジェクト...

2_p146107-key-visual.png
(READYFORのサイトから引用)


1921年(大正12年)川崎造船所兵庫工場で製造され、現在の長野電鉄に導入された後、1934年(昭和9年)に加悦鉄道に転じて以来、1969年(昭和44年)に廃車となるまで活躍した。
全長8 mほどの小ぶりな機関車である。当時の機関士さんたちには扱いやすい機関車として好評だったという。

ちなみに、1938年(昭和3年)に川崎造船所兵庫工場の鉄道車両の製造部門が川崎車輌となり、その直後に阪堺モ161形車が製造されている。つまり、6年ほど上の“先輩”ということでもあって。

3_IMG_20200523_0001.jpg

自分も20年近く前に訪れた際に、この4号機関車も撮っている。

その当時の「広場」の全景...

4_IMG_20210103_0065.jpg

あるとき、駅構内で古い客車と機関車を展示したら、だんだんそれが話題になって...
加悦鉄道の車両だけではなく、C57とかC58とか、国鉄の蒸気機関車も譲り受けて展示するようになり、同線廃止以降も展示施設として、そのまま残されてきたものだったという。

でも、「SL広場」と言っても、ここに保存されていたのは蒸気機関車だけではなかった。
加悦鉄道も、やがて、ディーゼル動車を導入、「国鉄色」とはちょっと色調の違う下半・朱色、上半・白の塗装で活躍した。

そのキハがこれまた個性的な車両で...

5_IMG_20210103_0067.jpg

冒頭に書いた<変態鉄>が、一番心配している1両というのが、このキハ08 3号車なのである。
戦後、古い木造客車を“鋼体化”した61系客車は、まもなく余剰が出てきて。それでは...と床下にエンジンを付けてディーゼル化してしまったというもの。
今で言う「PDC」のはしりのような車両だろうか。中小私鉄ではゲテモノ的な車両としてよく聞くが、まさか国鉄で...

その、鋼体化客車も保存例が少ないのだが、それをディーゼル化した車両というのは現存唯一の車両である。
まだ、解体の情報は入っていないが、ただ、いつ解体処分されてもおかしくない情勢であるのは確かなようで。

何とか、何とか、この車両には“嫁ぎ先”が決まってほしい...と願っているのである。

あと、もう1両。

6_IMG_20210103_0077.jpg

昨年、南部縦貫の保存車を撮ったが、キハ10形も加悦には残っていた。10系気動車は、別件で千葉県内の釣り堀で保存されていた個体の保存活動が動き出しているようだが...

1両の古典蒸機に新たな安住の地が決まるのを願うとともに、<変態鉄>が心配しているディーゼル動車たちにも明るい未来が来て欲しいと、遠く、東京でそんなことを思っているのである。

……  ……

このときのネガ、最後のカットは1枚だけ、鳥取駅のホームでのスナップだった。

7_IMG_20210103_0083.jpg

何度も何度も乗った米子支社管内のキハ58・キハ28「とっとりライナー」。珍しいパノラミックウィンドウ車である。
当時の自分、パノ窓だから撮った...ということは無さそうで、なぜ、このときだけカメラを向けたかは謎なのだが、貴重なカットを残していたことに今さらながら気づいたのだった。

(※)撮影時刻は写真データのものです。したがって、実際の時刻とは多少前後します。

あなたの「ポチッ!」こそが、励みになります。あっ、あと、「nice!」も。
にほんブログ村 鉄道ブログへ
にほんブログ村

この記事へのコメント