雨の高梁川第3橋梁で381系「やくも」号を(5)決断の時???

まさに“葬式鉄”そのものだが...
4月の平日、5月の大型連休、そして、最後は、この撮影記の5月31日、と、計3回に渡って伯備線沿線に381系「やくも」号を撮りに訪れた。

その中で“相性が良かった”というか、毎回、納得できる画を残すことができたのは、この「国鉄特急色」編成だった。
でも、自分が山陰に何度も何度も出かけて、車内録音に明け暮れていた頃は緑色の「やくも」号と紫色の「スーパーやくも」号だった時代。
あいにく、その90年代、自分が懐かしく感じるカラーを、納得できる感じで残すことは叶わなかったのだが、その分、国鉄特急色編成のいろいろな姿を撮ることができたのは、大きな“収穫”だった。

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【2024年5月31日12時07分】 伯備線・備中川面-方谷

正午、「やくも9号」として出雲市に向かっていく姿を撮って。5月の連休にまさに悔しい思いをした場面。雨模様ではあったが“リベンジ成功”となったのだった。

残念ながら、この日、「緑やくも」編成は運用を外れてしまっていたようで。この翌日か翌々日かに運用に復帰した...のは、SNS上での画像を見て。
「緑やくも」編成も撮りたかったが、でも、それはそれで1つの巡り合わせだと自分を納得させて。

現地では、13時頃、ようやく傘を畳めるようになってきただろうか。12時頃からは、なぜか、ローカルでは213系ばかりが続く時間帯。
……  ……

2024年5月31日(金)雨のち曇り

伯備線ローカル、何だか時間帯ごとに車両運用がある程度、分けられているようで。
朝夕のラッシュ時は真っ黄色の115系、午前中は227系“Urara”、そして、お昼ごろからは...

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【2024年5月31日11時42分】 伯備線・備中川面-方谷

かつての瀬戸大橋線のエース、213系が短編成化されて、赤穂線と伯備線を直通する運用を中心にローカル列車として。
この2連も、こちら側、下り方は先頭車化改造車だが、普通鋼製の115系と違って、加工の難しいステンレス車体が幸いしたのか、車端部を切り落として、別に作っておいた運転台部分を接合する...という改造だったのだろう。115系の「食パン」スタイルのヤッツケ感溢れる姿とは異なり、こちらは違和感なく仕上がっており。

徐々に小ぶりになってきた...とはいえ、まだまだ雨は止むことなく降り続いていた高梁川第3橋梁。
連休のあのときほどにはならないまでも徐々に<鉄>の数は増えていって、雨の中、しかも、この日限りの臨時列車...とかでもなく、それでも、優に2ケタの数の三脚が並んで。もちろん、自分が先頭をキープしていたのだが...

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【2024年5月31日12時07分】 伯備線・備中川面-方谷

上り「8号」で10時にココを通過していった国鉄特急色編成、岡山では車内整備などの上ですぐに折り返しとなる。
この第3橋梁にはちょうど2時間後に戻って来るというのが、「やくも」号の通常のパターン。だから、10時の「8号」からずっと滞在している人、それと、今度の「9号」を撮るべく、集まってきた人たち。

ズラッと並んだ三脚の列の間を、6両編成の「やくも」号が通過していったのだった。

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【2024年5月31日12時14分】 伯備線・方谷-備中川面

4月から置換えが始まり。5月の連休明けに273系の“第2陣”が投入されると、381系の日中運用は少なくなってしまって。

この国鉄型編成が午前中から正午にかけて往復するのと、最初に撮った4連、昨晩、岡山にやってきて滞泊していた381系4連が「1号」で下って...。
次は、13時に通過する「14号」まで間隔が空いていたのだった。正午を過ぎて、ようやく、雨もだいぶ小降りになってきて、傘を差すかしまうか迷うくらいに。でも、霧雨のような感じでずっと降り続いていることは降り続いており。

ということで、273系4連の「12号」が通過である。

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【2024年5月31日12時34分】 伯備線・方谷-備中川面

続いて、上りローカル。

先ほど撮った213系2連ワンマンが早くも新見駅で折返して戻ってきた。
長い編成に対応できるような構図のままで撮っているので、何だか間延びした画だが。いや、面倒くさい...というよりも、カメラに、特にズームレンズに水滴は“大敵”なのである。ビニールのレインカバーを被せてあるので、構図のチェックがやりづらいのである。晴れていれば、一度、撮る度に少しずつ構図を調整しながら...となるのだが、この日は基本的にカメラはいったんセットしたら動かさずに。それも雨の日の鬱陶しさである。

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【2024年5月31日12時42分】 伯備線・備中川面-方谷

備中川面駅で交換して、すぐに下ってきたのは第849M列車、西大寺駅から赤穂線を通ってやってきた新見ゆきである。日中の列車ながら213系3連。
こちらは、クハ+サハ+クモハの213系本来の編成。やはり、撮ってみると、この方が2連よりも良い感じである。

国鉄末期、瀬戸大橋の開業に備えて宇野線「備讃ライナー」でデビューしたわけで、一応、これも「国鉄型」なのである。

さぁ、そして...

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【2024年5月31日13時12分】 伯備線・方谷-備中川面

13時、「14号」として、381系「ゆったりやくも」が走り抜けていく。

この列車が15時に下り「15号」で戻って来る訳で...。日中は国鉄特急色編成(6連)を除くと381系4連は2本が稼働するだけ...だろうか。
そのもう1本が「緑やくも」編成だと予告されていたのだが...

朝の「1号」の時点では通常の「ゆったりやくも」編成が代走しており、その「1号」で出雲市に行ったのが、15時の「18号」でココに戻ってくる。
その間に車両交換されることがあれば、念願の「緑やくも」編成が撮れることになるのだが...

そう、“出口戦略”。朝7時前から同じ場所に立ち続けて...
雨の中、ずっと待っているというのは、なかなか辛いものなのであった。発表されていた運用通りなら17時にココを通過する「19号」が「緑やくも」編成なので、そこまで撮って岡山空港に直行...というプランだったが...

「18号」も「ゆったりやくも」だったら、そこで打ち切りにしよう...と心に決めて。

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【2024年5月31日13時36分】 伯備線・方谷-備中川面

この第3橋梁近くの集落、ホントに長閑な田園地帯...なのだが、ココの隣にある踏切に隣接して「市民センター」というのがあって。
線路沿いを歩いて2〜3分の距離。撮っている地点からも振り返れば見えているのだが、ぬぁんと、そこ、訪れる<鉄>のためにトイレを開放してくれており。また、建物の入口にはジュースの自販機もあって。ある種、至れり尽くせりの撮影地なのである。

先ほど、273系「11号」の写真が無いのは、トイレを借りに行っていたから。国鉄色が通った後は誰も残っておらず、安心して場を離れられる状況だった。
213系3連ローカルが折返してきて。

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【2024年5月31日13時55分】 伯備線・備中川面-方谷

その213系3連と備中川面駅ですれ違ってくるのもまた、213系。でも、こちらは2連。
ただ、先ほどの213系2連との違いは、こちらは本来の“顔”を持つ車両で。見た目の違いは先頭車の白く塗られた部分が乗務員室ドアにかからないことだろうか。

何だか、381系ではなく213系の撮影記のような様相を呈し始めたが、15時前後に上下とも381系「やくも」号がやって来る。

相変わらず、周囲は暗いままだったが、昼を回って、ようやく傘を畳んでおける時間が増えてきて...
(つづく)

(※)撮影時刻は写真データのものです。したがって、実際の時刻とは多少前後します。

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