2024年1月 熊本の鉄道を楽しむ(22)新水俣駅

<変態鉄>の趣味の“方向性”、<模型鉄>に傾いていた時代もあったし...
40年近い“趣味歴”の中で少しずつ変化してきている。まぁ、その中で波こそあれ、幼稚園の頃から変わっていないのは路面電車好きということくらいか。
昭和50年代生まれなので、ブルートレイン...特急寝台列車が華やかだった時代も、その最後の部分にちょっとは触れている。

もちろん、撮りに行くこともあったが、それでも...
だいたい国鉄型のディーゼル動車を撮りに行くことが多くて。そして、その中で周囲にある“ローカル私鉄”へと興味の方向が広がっていったのかも知れない。“電鉄”と呼ばれるようなところ。

北関東も東北も山陰も、小さな小さな鉄道会社が多数あって。国鉄駅から分岐して、少し離れた隣町まで結ぶ役割を担っていた。
多くはクルマ社会の到来とともに戦後の高度成長期前後にバス転換、廃線となるのだが...
部分廃止とはなりながらも、地元の足として残った熊本電鉄の電車もある種、そういう性格がある路線だったのかも。

221_Screenshot 2024-02-18 22.50.23.png

山形県内にもそういうのがいくつかあって。山形交通の鉄道線である。
自分が生まれる頃までには消えていた路線なので、書籍の中のモノクロ写真で見るだけだったのだが...

廃線から50年となると、廃止当時に保存された車両や施設も荒廃、1つ消え、また、1つ...と。そんな中、1両の木造電車も朽ち果てていたのだが、修復のためのクラウドファンディングが行われ。<変態鉄>も非常に細やかながら支援をした次第。いや、エラソーに「支援した」などと言えるレベルではないのだが。目標額まで、ちょっと伸び悩んでいた時期もあったようだが、幸い、ついこの前、当初目標額(車体整備)をクリアして。現在、車内整備のための資金を募っている。

同時に行われている、いすみ鉄道キハ28形のクラウドファンディングも気になるところ。こちらも、ちょっと伸び悩んでいて。何とか、あと1ヶ月の間に...

さて、ブログは引き続き、1月11日の熊本での話題。路面電車を撮り終えた後は、新幹線で新水俣へ、そこから、肥薩おれんじ鉄道線。40社中39番目の「鉄印」を、八代駅で受けるのである。
……  ……

2024年1月11日(木)晴れ

交通局前に戻って1063号車を撮っていたら...

151_msi00008197.JPG
【2024年1月11日14時07分】 熊本市交通局・旧大江車庫

やはり、時間ギリギリになってしまって。熊本駅に到着したときは既に14:30を回っており。

もう、写真を撮る余裕などあろう筈もなく、大急ぎで駅に駆け込むのだった。自動券売機で...
「みどりの窓口」を縮小・廃止するのは、時代の流れかも知れないが、それにしてもJRの券売機というのは、ユーザーインターフェースというか、使い勝手が非常に悪いのである。同じように並んでいても、クレジットカードが使える機種と使えないものが混ざっていたり...

こういう点、どう考えても航空会社のシステムの方が簡潔でわかりやすい仕様である。<鉄>である自分でも、購入に手間取るのだから、フツーの人だったら...。

もう、ギリギリ。エスカレータでホームに上がったときには、既に接近放送が流れているタイミング。

222_msi00008201.JPG
【2024年1月11日14時47分】 九州新幹線・熊本駅

14:40発の「さくら553号」は“九州カラー”のN700系編成。熊本駅での降車が多く車内には余裕があって。
九州新幹線に乗った...というか、東海道山陽新幹線も滅多に乗ることがなく、かなり久々の乗車である。N700系編成はJR西日本の所属のようで、車内放送に流れるチャイムは「いい日旅立ち・西へ」。

223_msi00008202.JPG
【2024年1月11日14時52分】 九州新幹線・第553A列車「さくら553号」(788−7008号車)内

熊本駅を出た直後、雲が増えてきた車窓にチラッと見えたのは、阿蘇の山々だろうか。

自由席の3列席が空いており、そこに陣取ったが、車内に響き渡るクチャクチャという口を鳴らす音。振り返れば、何列か後ろの...80歳台くらいの爺さんだろうか、最近、「クチャラー」なる言い方があるが、ずーーーっと、そんな感じ。静かな車内には、一瞬も留まること無く、クチャクチャという音が響き渡っており。まぁ、どうでも良いことなのだが、そういうのって、気になりだすと気になってしまって。ちょっとイライラするのだが。

224_msi00008203.JPG
【2024年1月11日15時15分】 九州新幹線・新水俣駅

ということで、25分ほどで新水俣。新幹線開業時の新設駅、降り立つの乗客は僅か。
列車が発車していくと、駅構内はガラーンとした感じで。

225_msi00008204.JPG
【2024年1月11日15時15分】 九州新幹線・新水俣駅

ドン曇りの空も相まってか、何だか駅構内も薄暗い感じ。
高架下のスペースに改札口があって...、でも、逆に言えば、他に何もなく。

226_msi00008205.JPG
【2024年1月11日15時18分】 九州新幹線・新水俣駅

別にここに駅をつくる必然性があったというよりも、水俣の近くで旧鹿児島本線と新幹線が出会う地点に接続駅を新設した...ということだろうか。
駅前にも、ホント、何もなく。客待ちのタクシーがいる程度、本当に何もない。コンビニが1つあるくらいだろうか。

照明が少し落とされた駅内のコンコースにはベンチがあって。そこに座って、パンを食べて。

ちょうど、在来線の西側、海側に新幹線の高架が寄り添うような形になっていて、新幹線の高架の西側のスペースに駅前のロータリーがある。
そして、その高架下を、改札口を右に見ながら通り抜けた先に、小さな踏切。ちょうど、列車の時刻である。

227_msi00008206.JPG
【2024年1月11日15時20分】 肥薩おれんじ鉄道線・新水俣駅

下り第6143D列車、川内の1つ先、鹿児島本線の隈之城までの列車である。
そう、九州新幹線の鹿児島開業に際して、旧鹿児島本線の八代 〜 川内間が経営分離されたのが、第3セクター、肥薩おれんじ鉄道である。
ここも、貨物列車のために電化設備は残されているが、おれんじ鉄道の列車はディーゼル車での運転。

228_msi00008207.JPG
【2024年1月11日15時21分】 肥薩おれんじ鉄道線・新水俣駅

思ったよりも「駅」は小さく。
新幹線の高架の裏側、気をつけていないと分からなくなりようなスペースにある島式ホームだけの無人駅である。

229_msi00008208.JPG
【2024年1月11日15時39分】 肥薩おれんじ鉄道線・新水俣駅

もともとの鹿児島本線の複線の線路間に島式ホームを作ったからか、ホーム幅も非常に狭隘で。
ホーム上には待てるような場所もなく、乗客は新幹線側のベンチで待つしか無さそう。

50分ほどの待ち時間、すっかり持て余してしまって。(つづく)

(※)撮影時刻は写真データのものです。したがって、実際の時刻とは多少前後します。

あなたの「ポチッ!」こそが、励みになります。あっ、あと、「nice!」も。
にほんブログ村 鉄道ブログへ
にほんブログ村

この記事へのコメント