5月、阪堺モ161形車を撮りに(26)神ノ木のカーブ
コロナ禍で外出できなかった頃、何度か古い写真をネタにして記事を書いた。もちろん、ことでんの話題も(→ こちら)。
2000年台に入るまで、琴平線の日中の運用にも旧型車によるものが当たり前のように存在して。その当時のことでんは、ファンタンゴレッドとオパールホワイトのツートンカラーで統一されていた。
その後、事情があって経営改善に取り組んだ際に、路線ごとのカラーに変更されて、その“標準色”は“仏生山のヌシ”こと「デカ」にだけ残されて。後に、投票によりレトロ電車23号車がこの塗色になって、一昨年のお別れ運転まで活躍したのだった。

【2002年頃】 高松琴平電鉄琴平線・高松築港-片原町
(別形式だが)クラウドファンディングでこのカラーの電車を走らせる...という話もあったが、残念ながら実現せず。
でも、今回、1080形2連を、ことでん自ら、しかもラッピングでは無くて、当時と同じ塗装で再現することになって。ことでんの公式サイトにも情報が掲載された。長尾線の赤い電車、そして、琴平線にウクライナカラーと、そして、今回の旧標準色の“復活”。「同色並び」として、デカと並べての撮影会などを催してくれると嬉しいのだが...
ただ、やはり、<変態鉄>としては心配なのである。鉄道会社自らがリバイバルカラーを走らせるということは...
レトロ電車が特別な存在だっただけで、京急から譲渡された車両も車齢は高くなっており、後継の話題が出てきてもおかしくない時期である。1,435 mm軌間で2両編成化改造がしやすい車両...というと何になるのだろうか、あるいは、単行運転可能な新型車などを自社発注するなどのサプライズがあるのか、気になるというか心配になるところである。
近いうち、高松を訪れたいと思っている。
さて、その「ことでんレトロ」と“同期生”となるのが、阪堺モ161形車、いまも残るのは1928年(昭和3年)製造のグループである。5月の大型連休には、その4両の仲間のうち昭和40年台の姿に復刻されたモ161号車が連日、運用に入って。
…… ……
2022年5月3日(火)晴れ
午後の住吉電停、午前中とは違って海側、道路の西側、電停の待合室がある付近に立って、上町線へと入っていくところを撮ると電車の顔に光が回るわけで。

【2022年5月3日13時40分】 阪堺電気軌道阪堺線・住吉電停
まずは、目の前にある住吉電停に停車して。
この日は「初辰まいり」、住吉大社は普段よりも参拝客が多く、阪堺電車で帰路に就く人も多く、そういうときこそ、収容力が大きなモ161形車の“実力”を遺憾なく発揮するわけで...
ただ、ステップが高いので高齢者にとっては乗降が大変ということもあるのだが。
さぁ、信号が変わると...

【2022年5月3日13時41分】 阪堺電気軌道上町線・住吉電停付近
上町線へと入っていくところを後追いで。
撮りたかった「顔・どアップ」の構図。南海グリーンの車体がひときわ輝いて見える時間帯。

【2022年5月3日13時41分】 阪堺電気軌道阪堺線・住吉電停付近
架線柱の影をかわしつつ、専用軌道を神ノ木へと向かっていく姿を。
さぁ、次はどこで撮るか???
普段、あまり撮らない場所を...

【2022年5月3日13時59分】 阪堺電気軌道上町線・神ノ木-住吉
神ノ木電停に向かって住宅街の中を歩いて行って。
ここの区間、住吉から急カーブで進路を東に変えて神ノ木、南海高野線の線路をオーバークロスして再び急カーブで進路を北に変えて帝塚山。急カーブと急勾配が連続する区間だけに、工夫次第でいろいろな撮り方が可能。しかも、大阪らしい(??)、ディープな香りがする古くからの住宅街でもあって、そんな情景と絡めながら撮れば面白そうなのだが...
いざカメラを構えると、構図がまとまらない...のが、<変態鉄>の実力でもあって。

【2022年5月3日14時03分】 阪堺電気軌道上町線・神ノ木-住吉
急勾配の途中の小さな踏切のところでカメラを構えて。
実は小さな先客が。隣でカメラを構えていたのは小学校低学年くらいだろうか、小さな男の子。近くでおじいちゃんだろうか、子どもが電車好きで連れてきてあげた...という感じだろうか。おじいちゃんは鉄道に興味は無さそうで。
それにしても、子どもが持っているのは立派な一眼で。う~ん...、モ161形車の「つりかけの音が...」となかなかの“通”なのである。ネットの普及などで情報が得やすくなったこともあるのかも知れないが、最近は線路際でカメラを構えている中にも、かなり低年齢の...
まぁ、<鉄>としては嬉しいことかも知れないが、オトナよりも立派なカメラを持っていたり...と、何だか複雑な気持ち。

【2022年5月3日14時09分】 阪堺電気軌道上町線・神ノ木-住吉
写真の左隅にチラッと見えているのが神ノ木電停。南海高野線をオーバークロスするため、かなり高いところにあって、その築堤の上のホームまで道路からは長い階段で上がっていく構造になっている。
だから、勾配の下から見上げる構図で撮るとバックが建物では無くて青空になる、この区間では珍しい地点なのである。
ただ、望遠300 mmでは少しだけパワー不足。重くてイヤなのだが、こういうときは400 mmを持って行かなかったことを悔やんでしまうのである。
さぁ、「堺トラム」が来たということは、次に来るのは...

【2022年5月3日14時17分】 阪堺電気軌道上町線・神ノ木-住吉
架線柱の影を避けながら、そして、パンタグラフが、林立する架線柱の間に嵌まる、その瞬間を狙っているのである。

【2022年5月3日14時17分】 阪堺電気軌道上町線・神ノ木-住吉
もちろん、引きつけて再びの「顔・どアップ」、今度はヘッドライトも点灯しており。
いざという場面でピン甘撃沈を連発する<変態鉄>、この1枚はピントもしっかり来ており。納得の1枚である。
さぁ、正面がちの1枚も手にしたら、後は...

【2022年5月3日14時28分】 阪堺電気軌道上町線・姫松電停付近
いつもは北畠電停周辺か帝塚山四丁目電停付近で撮ることが多いので、ちょっと変化を付けて姫松電停で撮ってみることにした。
さぁ、あびこ道から戻ってくるモ161号車を姫松交差点で待ち受けて。(つづく)
(※)撮影時刻は写真データのものです。したがって、実際の時刻とは多少前後します。
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2000年台に入るまで、琴平線の日中の運用にも旧型車によるものが当たり前のように存在して。その当時のことでんは、ファンタンゴレッドとオパールホワイトのツートンカラーで統一されていた。
その後、事情があって経営改善に取り組んだ際に、路線ごとのカラーに変更されて、その“標準色”は“仏生山のヌシ”こと「デカ」にだけ残されて。後に、投票によりレトロ電車23号車がこの塗色になって、一昨年のお別れ運転まで活躍したのだった。

【2002年頃】 高松琴平電鉄琴平線・高松築港-片原町
(別形式だが)クラウドファンディングでこのカラーの電車を走らせる...という話もあったが、残念ながら実現せず。
でも、今回、1080形2連を、ことでん自ら、しかもラッピングでは無くて、当時と同じ塗装で再現することになって。ことでんの公式サイトにも情報が掲載された。長尾線の赤い電車、そして、琴平線にウクライナカラーと、そして、今回の旧標準色の“復活”。「同色並び」として、デカと並べての撮影会などを催してくれると嬉しいのだが...
ただ、やはり、<変態鉄>としては心配なのである。鉄道会社自らがリバイバルカラーを走らせるということは...
レトロ電車が特別な存在だっただけで、京急から譲渡された車両も車齢は高くなっており、後継の話題が出てきてもおかしくない時期である。1,435 mm軌間で2両編成化改造がしやすい車両...というと何になるのだろうか、あるいは、単行運転可能な新型車などを自社発注するなどのサプライズがあるのか、気になるというか心配になるところである。
近いうち、高松を訪れたいと思っている。
さて、その「ことでんレトロ」と“同期生”となるのが、阪堺モ161形車、いまも残るのは1928年(昭和3年)製造のグループである。5月の大型連休には、その4両の仲間のうち昭和40年台の姿に復刻されたモ161号車が連日、運用に入って。
…… ……
2022年5月3日(火)晴れ
午後の住吉電停、午前中とは違って海側、道路の西側、電停の待合室がある付近に立って、上町線へと入っていくところを撮ると電車の顔に光が回るわけで。
【2022年5月3日13時40分】 阪堺電気軌道阪堺線・住吉電停
まずは、目の前にある住吉電停に停車して。
この日は「初辰まいり」、住吉大社は普段よりも参拝客が多く、阪堺電車で帰路に就く人も多く、そういうときこそ、収容力が大きなモ161形車の“実力”を遺憾なく発揮するわけで...
ただ、ステップが高いので高齢者にとっては乗降が大変ということもあるのだが。
さぁ、信号が変わると...
【2022年5月3日13時41分】 阪堺電気軌道上町線・住吉電停付近
上町線へと入っていくところを後追いで。
撮りたかった「顔・どアップ」の構図。南海グリーンの車体がひときわ輝いて見える時間帯。
【2022年5月3日13時41分】 阪堺電気軌道阪堺線・住吉電停付近
架線柱の影をかわしつつ、専用軌道を神ノ木へと向かっていく姿を。
さぁ、次はどこで撮るか???
普段、あまり撮らない場所を...
【2022年5月3日13時59分】 阪堺電気軌道上町線・神ノ木-住吉
神ノ木電停に向かって住宅街の中を歩いて行って。
ここの区間、住吉から急カーブで進路を東に変えて神ノ木、南海高野線の線路をオーバークロスして再び急カーブで進路を北に変えて帝塚山。急カーブと急勾配が連続する区間だけに、工夫次第でいろいろな撮り方が可能。しかも、大阪らしい(??)、ディープな香りがする古くからの住宅街でもあって、そんな情景と絡めながら撮れば面白そうなのだが...
いざカメラを構えると、構図がまとまらない...のが、<変態鉄>の実力でもあって。
【2022年5月3日14時03分】 阪堺電気軌道上町線・神ノ木-住吉
急勾配の途中の小さな踏切のところでカメラを構えて。
実は小さな先客が。隣でカメラを構えていたのは小学校低学年くらいだろうか、小さな男の子。近くでおじいちゃんだろうか、子どもが電車好きで連れてきてあげた...という感じだろうか。おじいちゃんは鉄道に興味は無さそうで。
それにしても、子どもが持っているのは立派な一眼で。う~ん...、モ161形車の「つりかけの音が...」となかなかの“通”なのである。ネットの普及などで情報が得やすくなったこともあるのかも知れないが、最近は線路際でカメラを構えている中にも、かなり低年齢の...
まぁ、<鉄>としては嬉しいことかも知れないが、オトナよりも立派なカメラを持っていたり...と、何だか複雑な気持ち。
【2022年5月3日14時09分】 阪堺電気軌道上町線・神ノ木-住吉
写真の左隅にチラッと見えているのが神ノ木電停。南海高野線をオーバークロスするため、かなり高いところにあって、その築堤の上のホームまで道路からは長い階段で上がっていく構造になっている。
だから、勾配の下から見上げる構図で撮るとバックが建物では無くて青空になる、この区間では珍しい地点なのである。
ただ、望遠300 mmでは少しだけパワー不足。重くてイヤなのだが、こういうときは400 mmを持って行かなかったことを悔やんでしまうのである。
さぁ、「堺トラム」が来たということは、次に来るのは...
【2022年5月3日14時17分】 阪堺電気軌道上町線・神ノ木-住吉
架線柱の影を避けながら、そして、パンタグラフが、林立する架線柱の間に嵌まる、その瞬間を狙っているのである。
【2022年5月3日14時17分】 阪堺電気軌道上町線・神ノ木-住吉
もちろん、引きつけて再びの「顔・どアップ」、今度はヘッドライトも点灯しており。
いざという場面でピン甘撃沈を連発する<変態鉄>、この1枚はピントもしっかり来ており。納得の1枚である。
さぁ、正面がちの1枚も手にしたら、後は...
【2022年5月3日14時28分】 阪堺電気軌道上町線・姫松電停付近
いつもは北畠電停周辺か帝塚山四丁目電停付近で撮ることが多いので、ちょっと変化を付けて姫松電停で撮ってみることにした。
さぁ、あびこ道から戻ってくるモ161号車を姫松交差点で待ち受けて。(つづく)
(※)撮影時刻は写真データのものです。したがって、実際の時刻とは多少前後します。
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