北関東ディープ<鉄>(4)美しくなった“ナメクジ”に再会(その1)
今日の話題に入る前に。
そういえば、今年は拙ブログ恒例になっている「1年間を振り返る」という記事が
ないのである。そう、あまり(趣味活動の面で)良い事が無かった1年である。
やはり、その主因は“コロナ”であることは間違いない。
上半期はマルマル“出撃”できない時期が続いた。
だからこそ...
かも知れないが、昨年に続いて各々僅かな金額ではあるものの<鉄>な
クラウドファンディングには協力しよう...と。

鹿児島の地でメンテナンスが行き届かない状況になっていた24系寝台客車を
香川県のうどん店の店主が、地元に運び込んで活用しようということで
クラウドファンディングを行っているのを知って。
幸い、目標金額に到達して、いま(たぶん)プロジェクトも少しずつ進んでおり。
返礼品として、お手紙とシールの品が届いたのである。
長崎の路面電車の中に、箱根登山鉄道小田原市内線から譲渡された電車があり。
先日、長崎で廃車となった車輌を小田原市内に移設保存する...というのも
達成されて、実際に運び込まれたとのこと。
やはり、保存車の維持管理の活動に参加することができない<変態鉄>、
撮り歩くのなら、その保存活動に少しでも協力するのも大切だろう...と、
せめてもの...僅かばかりの金額でも協力したいと思っている。
ひたちなか海浜鉄道の阿字ヶ浦駅構内に“放置”状態の1両も再塗装が決まり...
いまから“再会”を楽しみにしている次第。
ということで、こちらは知らないうちに見違えるような...
SLの代名詞“デゴイチ”D51型の(事実上の)初号機である。…… ……
2020年12月13日(日)晴れ
出発前にだいたいの位置関係は地図で確認してきた。

【2020年12月13日11時59分】 流鉄流山線・流山-平和台
平和台駅近くのストレートで撮ったあと、近くのスーパーでトイレを借りて。
そのまま流鉄の線路を背に東の方へ15分くらい歩くはず...
でも、地図で見ると平面的でも...、そう、河岸段丘のような地形なのである。
周囲は分譲住宅が建ち並ぶ中に、古くからのお宅があって、東京近郊の典型的な
ベッドタウンの景色。つまり、あまり見所もなく。
まもなく道路は急な上り坂になって。初めて訪れる場所、上り坂だと向こう側が
見通せない分、気持ちとして全然、目的地に近づいている感がなく、そのぶん
歩いていて、何だか良い気持ちはしないのである。
でも...
思っていた場所に。正面には近代的な高架駅が...
その下を潜れば、後は一度来た場所なので。

【2020年12月13日12時54分】 千葉県流山市野々下付近・流山総合運動公園
その高架駅の下を抜けて東側に出れば駅前の通りは、すぐに大きな道路に
突き当たる。生涯学習センター前の交差点である。
ここを左折、すぐには入らずにキッコーマンアリーナの看板付近まで行って
そこから園内に入れば、その場所までは近い。
流鉄流山駅から歩くと30分ほどかかるが、最寄り駅からはトータルで15分ほど。
次は、その駅から乗るのである。

【2020年12月13日12時52分】 千葉県流山市野々下付近・流山総合運動公園
さて、園内へ。そう、流山総合運動公園である。
紅葉がキレイな時期だった。そんな晴れた午後、「総合運動公園」とはいえ、
トラックやフィールドがあるのは南半分。北半分はどこにでもある大きな公園で
芝生の付近には子ども連れがたくさん。
キャッキャと元気な歓声が響いていて...
その片隅に。

【2020年12月13日12時42分】 千葉県流山市野々下付近・流山総合運動公園
美しく磨き上げられた機関車が鎮座しているのである。
その機体は、D51 14号機。
前面を切り詰めたデフレクター(除煙板)は北海道を走った機関車の特徴。

【2020年12月13日12時40分】 千葉県流山市野々下付近・流山総合運動公園
実際、塩狩峠に挑む現役時代の同機の写真が説明板に。
この機関車、前回訪れたのは2018年11月29日。ちょうど2年前。

【2018年11月29日13時02分】 千葉県流山市野々下付近・流山総合運動公園
機関車は埃っぽく錆も浮いて、漆黒だったはずの機体は苔が生えて暗緑色に...
そもそも機関車に近づくこともできないように高いフェンスは施錠されており。
その格子の間にカメラを突っ込んで写真を撮るのが限界だった。
当時、アスベスト除去工事のため...となっていたような記憶。
でも、それは“オトナの事情”というか何というか...
こういう公園の保存蒸機というのは基本的に、当時の国鉄が各自治体に“貸与”
しているという扱い。だからこそ、朽ち果ててボロボロになっても、
自治体の事情もあってJRとの調整が行われず、解体撤去もせず“塩漬け”、
とりあえず高いフェンスで隔絶したまま...という保存蒸機も多いのである。
だから、残念ながら、この機関車もこの地で、このまま朽ち果てていくのを
待っているだけ、やがて解体撤去されてしまうのだろうと、そう思ったのである。
1100両以上が製造され、同一形式では国鉄で...というより日本国内で最大数の
蒸気機関車だったデゴイチ、D51型機、山口線で200号機、高崎支社で498号機が
動態保存されており、また、わが地元、杉並区内の公園にも保存されているが...

【2020年12月13日12時43分】 千葉県流山市野々下付近・流山総合運動公園
<変態鉄>が、この機関車に拘るのは、初期型特有の流線形...“ナメクジ”。
煙突から給水温め器や砂箱、ドームなどが一体にまとめられ、フツーの蒸気機関車
とはちょっと違った、滑らかなボディラインを描いているのである。
最初の約100両に施されたこのスタイルが好きなのである。
その“ナメクジ”の14号機が、見違えるほどピカピカに磨き上げられて、眼前に。
う~ん、堪らん。
そして、そう、高いあのフェンスは開放され、機関車の周りには多くの子ども達。
形式写真を撮るのにイライラするパターンだが、でも、美しくなった機体は
それを補っても余りある訳で...

【2020年12月13日12時46分】 千葉県流山市野々下付近・流山総合運動公園
同時に前回は朽ち果てて脱落していた説明板も、新調されたみたいで、
今回の整備が有志によるもので寄付などで費用が捻出されたみたいで...
<変態鉄>としては知らなかった...。
ちなみに整備作業が完了して、公開が再開されたのは、つい最近のことだった
みたいで。ひょんなことから、その情報をツイッターで見つけて、この日の再訪と
なったわけである。(つづく)
(※)撮影時刻は写真データのものです。したがって、実際の時刻とは多少前後します。
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そういえば、今年は拙ブログ恒例になっている「1年間を振り返る」という記事が
ないのである。そう、あまり(趣味活動の面で)良い事が無かった1年である。
やはり、その主因は“コロナ”であることは間違いない。
上半期はマルマル“出撃”できない時期が続いた。
だからこそ...
かも知れないが、昨年に続いて各々僅かな金額ではあるものの<鉄>な
クラウドファンディングには協力しよう...と。
鹿児島の地でメンテナンスが行き届かない状況になっていた24系寝台客車を
香川県のうどん店の店主が、地元に運び込んで活用しようということで
クラウドファンディングを行っているのを知って。
幸い、目標金額に到達して、いま(たぶん)プロジェクトも少しずつ進んでおり。
返礼品として、お手紙とシールの品が届いたのである。
長崎の路面電車の中に、箱根登山鉄道小田原市内線から譲渡された電車があり。
先日、長崎で廃車となった車輌を小田原市内に移設保存する...というのも
達成されて、実際に運び込まれたとのこと。
やはり、保存車の維持管理の活動に参加することができない<変態鉄>、
撮り歩くのなら、その保存活動に少しでも協力するのも大切だろう...と、
せめてもの...僅かばかりの金額でも協力したいと思っている。
ひたちなか海浜鉄道の阿字ヶ浦駅構内に“放置”状態の1両も再塗装が決まり...
いまから“再会”を楽しみにしている次第。
ということで、こちらは知らないうちに見違えるような...
SLの代名詞“デゴイチ”D51型の(事実上の)初号機である。…… ……
2020年12月13日(日)晴れ
出発前にだいたいの位置関係は地図で確認してきた。
【2020年12月13日11時59分】 流鉄流山線・流山-平和台
平和台駅近くのストレートで撮ったあと、近くのスーパーでトイレを借りて。
そのまま流鉄の線路を背に東の方へ15分くらい歩くはず...
でも、地図で見ると平面的でも...、そう、河岸段丘のような地形なのである。
周囲は分譲住宅が建ち並ぶ中に、古くからのお宅があって、東京近郊の典型的な
ベッドタウンの景色。つまり、あまり見所もなく。
まもなく道路は急な上り坂になって。初めて訪れる場所、上り坂だと向こう側が
見通せない分、気持ちとして全然、目的地に近づいている感がなく、そのぶん
歩いていて、何だか良い気持ちはしないのである。
でも...
思っていた場所に。正面には近代的な高架駅が...
その下を潜れば、後は一度来た場所なので。
【2020年12月13日12時54分】 千葉県流山市野々下付近・流山総合運動公園
その高架駅の下を抜けて東側に出れば駅前の通りは、すぐに大きな道路に
突き当たる。生涯学習センター前の交差点である。
ここを左折、すぐには入らずにキッコーマンアリーナの看板付近まで行って
そこから園内に入れば、その場所までは近い。
流鉄流山駅から歩くと30分ほどかかるが、最寄り駅からはトータルで15分ほど。
次は、その駅から乗るのである。
【2020年12月13日12時52分】 千葉県流山市野々下付近・流山総合運動公園
さて、園内へ。そう、流山総合運動公園である。
紅葉がキレイな時期だった。そんな晴れた午後、「総合運動公園」とはいえ、
トラックやフィールドがあるのは南半分。北半分はどこにでもある大きな公園で
芝生の付近には子ども連れがたくさん。
キャッキャと元気な歓声が響いていて...
その片隅に。
【2020年12月13日12時42分】 千葉県流山市野々下付近・流山総合運動公園
美しく磨き上げられた機関車が鎮座しているのである。
その機体は、D51 14号機。
前面を切り詰めたデフレクター(除煙板)は北海道を走った機関車の特徴。
【2020年12月13日12時40分】 千葉県流山市野々下付近・流山総合運動公園
実際、塩狩峠に挑む現役時代の同機の写真が説明板に。
この機関車、前回訪れたのは2018年11月29日。ちょうど2年前。
【2018年11月29日13時02分】 千葉県流山市野々下付近・流山総合運動公園
機関車は埃っぽく錆も浮いて、漆黒だったはずの機体は苔が生えて暗緑色に...
そもそも機関車に近づくこともできないように高いフェンスは施錠されており。
その格子の間にカメラを突っ込んで写真を撮るのが限界だった。
当時、アスベスト除去工事のため...となっていたような記憶。
でも、それは“オトナの事情”というか何というか...
こういう公園の保存蒸機というのは基本的に、当時の国鉄が各自治体に“貸与”
しているという扱い。だからこそ、朽ち果ててボロボロになっても、
自治体の事情もあってJRとの調整が行われず、解体撤去もせず“塩漬け”、
とりあえず高いフェンスで隔絶したまま...という保存蒸機も多いのである。
だから、残念ながら、この機関車もこの地で、このまま朽ち果てていくのを
待っているだけ、やがて解体撤去されてしまうのだろうと、そう思ったのである。
1100両以上が製造され、同一形式では国鉄で...というより日本国内で最大数の
蒸気機関車だったデゴイチ、D51型機、山口線で200号機、高崎支社で498号機が
動態保存されており、また、わが地元、杉並区内の公園にも保存されているが...
【2020年12月13日12時43分】 千葉県流山市野々下付近・流山総合運動公園
<変態鉄>が、この機関車に拘るのは、初期型特有の流線形...“ナメクジ”。
煙突から給水温め器や砂箱、ドームなどが一体にまとめられ、フツーの蒸気機関車
とはちょっと違った、滑らかなボディラインを描いているのである。
最初の約100両に施されたこのスタイルが好きなのである。
その“ナメクジ”の14号機が、見違えるほどピカピカに磨き上げられて、眼前に。
う~ん、堪らん。
そして、そう、高いあのフェンスは開放され、機関車の周りには多くの子ども達。
形式写真を撮るのにイライラするパターンだが、でも、美しくなった機体は
それを補っても余りある訳で...
【2020年12月13日12時46分】 千葉県流山市野々下付近・流山総合運動公園
同時に前回は朽ち果てて脱落していた説明板も、新調されたみたいで、
今回の整備が有志によるもので寄付などで費用が捻出されたみたいで...
<変態鉄>としては知らなかった...。
ちなみに整備作業が完了して、公開が再開されたのは、つい最近のことだった
みたいで。ひょんなことから、その情報をツイッターで見つけて、この日の再訪と
なったわけである。(つづく)
(※)撮影時刻は写真データのものです。したがって、実際の時刻とは多少前後します。
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この記事へのコメント
来年は良い一年になるよう祈念致します。
コメントありがとうございます。
今年も1年間、このようなブログにお付き合いいただき、
本当にありがとうございます。
それにしても、コロナ。元凶となったあの国は...。
「プーさん」こと国家主席が体調不良という情報もありましたが...。2021年こそ、早々にコロナを克服して、
世の中全体が明るくなると良いですね。
どうか佳い年をお迎えください。