小湊鐵道「五井構内撮影会」20200621(6)5800も忘れてはいけない
仕事が...ちょっと今日は短めに。
<鉄>として見逃してはいけない車両が五井機関区にはもう1両居るわけで。
それが...

【2020年6月21日10時10分】 小湊鐵道・五井機関区
キハ5800号車。いまみると、ボロボロのディーゼル動車だが、それもそのはず。
除籍(書類上)されたのが1997年だから、<変態鉄>が大学生だった頃。
それ以来(← 本当はその遙か前から)五井機関区で大事に保管されてきた。
実はこのキハを見学するのは2回目で...
…… ……
前回は公開イベントだった、2017年8月27日。この日は普段保管されている庫内から
キハ200形の牽引で屋外に引き出され...

【2017年8月27日10時27分】 小湊鐵道・五井機関区
このときに形式写真は(一応)撮っている。
今回は庫内での展示となったのだが...

【2020年6月21日10時21分】 小湊鐵道・五井機関区
写真でしか見たことの無かった、このヘッドマークが掲出され。
そして車内見学も。期せずして少人数制の撮影会となったため、あのときには
気づけなかった点にも...
2020年6月21日(日)曇り
3班に分かれての行動、最後(ではなかったのだが...)は、キハ5800号車の見学。
それにしても何ともディーゼル動車らしくない見た目の車両である。
床下には、キハ200形と同じDMH17系エンジンを持っているので、現役時代は
同じような走行音だったと思うのだが...
ディーゼル動車らしいDT22系台車でもなく、イコライザー式の台車を付けており。
そう、何だか旧型電車のような姿なのである。

【2020年6月21日10時19分】 小湊鐵道・五井機関区
それもその筈で。
この車両が貴重なのは、ぬぁんと、その製造年が1914年(大正3年)。
もちろん、ディーゼル動車としてではなく、三信鉄道の電車として新製された。
“三信”とは三河と信州だろうか、いくつかの私鉄が合わさって、飯田線になるが、
そのうちの1つ。天竜峡付近を開業させた私鉄である。
そう、つまり買収国電。たぶん、ここは中央本線の辰野(長野県)と東海道本線の
豊橋(愛知県)を結ぶという連絡ルートとして重要ということだろうが、
戦時買収により国鉄に組み入れられた路線である。
そう、つまり、つい先日、富山地鉄が“奪還”した富山港線などと同じグループ。
尤も、こちらは鶴見線などと同様に重要な工業地帯を抱える路線というのが
買収理由だったはずだが。
買収された私鉄にいた車両の籍も国鉄に移るわけで。雑多な小型電車たちを
国鉄は抱えることになって。このキハ5800号車の前身となる電車も、そのまま
国鉄飯田線を走っていた筈だが、やはり、国鉄形式でない雑多な小型電車は
保守にも不利で...
阪和線の、当時の国電よりハイスペックな車両たちは国電の形式を割り当てられ
そのまま活躍したが、多くの買収国電は戦後の混乱が落ち着くとともに廃車か
地方私鉄に払い下げとなる。

【2020年6月21日10時22分】 小湊鐵道・五井機関区
そして、1960年(昭和35年)、その時点で車齢46年、廃車でもおかしくないのに、
日車(東京)でディーゼル化改造を受けて小湊鐵道に転じる。
大雑把に言えば、水島臨海鉄道に残るキハ205号車と“ディーゼル歴”は同じ。
小湊がキハ200形の1号車を導入する直前の時期である。

その現役時代の様子は資料...ではなく、同社のグッズ販売で。
ぬぁんと、サクマドロップスの缶に見ることができる。里見駅に停車中の姿。
駅名板のデザインや、上りホームの位置は変わったが、キハが停車する下りホームは
いまもほぼ同じ佇まいである。

【2020年6月21日10時15分】 小湊鐵道・五井機関区
長らく保存車として車籍だけ残していたみたいだが、平成に入る前に...
つまり、いまから30年以上前に現役を引退している。
それは側面の検査標記。もちろん、この数字は「昭和」である。和暦での標記。
<変態鉄>が小学生の頃に車検切れを迎え、そのまま五井機関区で保管された
ということ。歴史的価値のある車両を中心に検査切れの後も籍だけ残している
ケースは少なくない。

【2020年6月21日10時21分】 小湊鐵道・五井機関区
つまり、この日のヘッドマーク、鉄道友の会の貸切列車として走ったのは、
現役末期の...いわば、お別れ運転だったということになるのだろうか。

【2020年6月21日10時16分】 小湊鐵道・五井機関区
さぁ、内部へ。
もちろん、エンジンは動かないので車内の照明を付けることもできず。
庫内の薄暗い中での見学となるのだが...
キハにはない屋根のカーブの深さ。
もともとは白熱灯照明だった(← 時代的に当たり前!!)ことがわかる天井の灯具、
現役末期は、たぶん環形蛍光灯(サークライン)が使われていたと思われるが...
ポールで仕切られた半室運転台構造は、いまのキハ200形と類似している。
テキトーに撮ったら切れてしまったが、足下にはエンジン点検蓋が見える。
DMH17系の縦型エンジンを装備するキハに共通の特徴でもある。
そして、青いシートモケット、背ズリ部分はビニール張りだろうか。
旧型電車とキハをミックスしたような車内。
この気動車を内外から見学してみたのである。(つづく)
(※)撮影時刻は写真データのものです。したがって、実際の時刻とは多少前後します。
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<鉄>として見逃してはいけない車両が五井機関区にはもう1両居るわけで。
それが...
【2020年6月21日10時10分】 小湊鐵道・五井機関区
キハ5800号車。いまみると、ボロボロのディーゼル動車だが、それもそのはず。
除籍(書類上)されたのが1997年だから、<変態鉄>が大学生だった頃。
それ以来(← 本当はその遙か前から)五井機関区で大事に保管されてきた。
実はこのキハを見学するのは2回目で...
…… ……
前回は公開イベントだった、2017年8月27日。この日は普段保管されている庫内から
キハ200形の牽引で屋外に引き出され...
【2017年8月27日10時27分】 小湊鐵道・五井機関区
このときに形式写真は(一応)撮っている。
今回は庫内での展示となったのだが...
【2020年6月21日10時21分】 小湊鐵道・五井機関区
写真でしか見たことの無かった、このヘッドマークが掲出され。
そして車内見学も。期せずして少人数制の撮影会となったため、あのときには
気づけなかった点にも...
2020年6月21日(日)曇り
3班に分かれての行動、最後(ではなかったのだが...)は、キハ5800号車の見学。
それにしても何ともディーゼル動車らしくない見た目の車両である。
床下には、キハ200形と同じDMH17系エンジンを持っているので、現役時代は
同じような走行音だったと思うのだが...
ディーゼル動車らしいDT22系台車でもなく、イコライザー式の台車を付けており。
そう、何だか旧型電車のような姿なのである。
【2020年6月21日10時19分】 小湊鐵道・五井機関区
それもその筈で。
この車両が貴重なのは、ぬぁんと、その製造年が1914年(大正3年)。
もちろん、ディーゼル動車としてではなく、三信鉄道の電車として新製された。
“三信”とは三河と信州だろうか、いくつかの私鉄が合わさって、飯田線になるが、
そのうちの1つ。天竜峡付近を開業させた私鉄である。
そう、つまり買収国電。たぶん、ここは中央本線の辰野(長野県)と東海道本線の
豊橋(愛知県)を結ぶという連絡ルートとして重要ということだろうが、
戦時買収により国鉄に組み入れられた路線である。
そう、つまり、つい先日、富山地鉄が“奪還”した富山港線などと同じグループ。
尤も、こちらは鶴見線などと同様に重要な工業地帯を抱える路線というのが
買収理由だったはずだが。
買収された私鉄にいた車両の籍も国鉄に移るわけで。雑多な小型電車たちを
国鉄は抱えることになって。このキハ5800号車の前身となる電車も、そのまま
国鉄飯田線を走っていた筈だが、やはり、国鉄形式でない雑多な小型電車は
保守にも不利で...
阪和線の、当時の国電よりハイスペックな車両たちは国電の形式を割り当てられ
そのまま活躍したが、多くの買収国電は戦後の混乱が落ち着くとともに廃車か
地方私鉄に払い下げとなる。
【2020年6月21日10時22分】 小湊鐵道・五井機関区
そして、1960年(昭和35年)、その時点で車齢46年、廃車でもおかしくないのに、
日車(東京)でディーゼル化改造を受けて小湊鐵道に転じる。
大雑把に言えば、水島臨海鉄道に残るキハ205号車と“ディーゼル歴”は同じ。
小湊がキハ200形の1号車を導入する直前の時期である。
その現役時代の様子は資料...ではなく、同社のグッズ販売で。
ぬぁんと、サクマドロップスの缶に見ることができる。里見駅に停車中の姿。
駅名板のデザインや、上りホームの位置は変わったが、キハが停車する下りホームは
いまもほぼ同じ佇まいである。
【2020年6月21日10時15分】 小湊鐵道・五井機関区
長らく保存車として車籍だけ残していたみたいだが、平成に入る前に...
つまり、いまから30年以上前に現役を引退している。
それは側面の検査標記。もちろん、この数字は「昭和」である。和暦での標記。
<変態鉄>が小学生の頃に車検切れを迎え、そのまま五井機関区で保管された
ということ。歴史的価値のある車両を中心に検査切れの後も籍だけ残している
ケースは少なくない。
【2020年6月21日10時21分】 小湊鐵道・五井機関区
つまり、この日のヘッドマーク、鉄道友の会の貸切列車として走ったのは、
現役末期の...いわば、お別れ運転だったということになるのだろうか。
【2020年6月21日10時16分】 小湊鐵道・五井機関区
さぁ、内部へ。
もちろん、エンジンは動かないので車内の照明を付けることもできず。
庫内の薄暗い中での見学となるのだが...
キハにはない屋根のカーブの深さ。
もともとは白熱灯照明だった(← 時代的に当たり前!!)ことがわかる天井の灯具、
現役末期は、たぶん環形蛍光灯(サークライン)が使われていたと思われるが...
ポールで仕切られた半室運転台構造は、いまのキハ200形と類似している。
テキトーに撮ったら切れてしまったが、足下にはエンジン点検蓋が見える。
DMH17系の縦型エンジンを装備するキハに共通の特徴でもある。
そして、青いシートモケット、背ズリ部分はビニール張りだろうか。
旧型電車とキハをミックスしたような車内。
この気動車を内外から見学してみたのである。(つづく)
(※)撮影時刻は写真データのものです。したがって、実際の時刻とは多少前後します。
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